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髙さん

山側住宅団地のカフェ経営者へのインタビュー

横浜市と日立市で二拠点生活をしている髙さん。

日立市の平和台団地でカフェを経営しながら、横浜市ではピアノ教室や合唱団の指導を行うなど、多彩な経歴をお持ちの方です。

カフェがある場所は昔、タヌキが来る家として近所ではちょっとした有名な場所に。

お母様が執筆した「わが家のヘンなタヌキの七代記」から巡り巡って、この地にカフェをオープンした髙さんと「カフェ・シオン」を紹介いたします。

― いつからカフェをオープンしているのでしょうか?

3年前にこのお店は始めました!

父が他界した後、この建物は空き家になってしまったんです。
一時期は売却しようと考えたんですが、不動産会社からは売るのも貸すのも難しいと言われ…

どうしようかと思った時に、母が「「タヌキ茶屋」をやりたい」と言っていたのを思い出し、一念発起でカフェを始めてみようとオープンしました。

なぜ「タヌキ茶屋」だったんですか?

昔、この辺りにはタヌキがいたんですよ。
タヌキの他にイノシシやハクビシンなんかもたくさんいましたね。

そしてこの家には、タヌキが7世代にもわたって顔を見せに来てくれてたんです。
目の前の庭でタヌキの兄弟が遊んでいるのが当たり前の光景だったんですよ(笑)

信じられないですよね。

そんなこともあり、タヌキとの不思議な関係を題材とした「わが家のヘンなタヌキの七代記」という本を、母が執筆したんです。

ー 「カフェ・シオン」の名前の由来は?

横浜市で活動する女性合唱団の指導をしているのですが、そのグループ名から頂戴しました。
カフェをオープンするにあたって、合唱団のメンバーに店名の相談をしたところ、「紫苑の会」だかから「シオン」にしようと勧められた形です。

開店当初は、宗教関係の建物として間違われてたみたいで(笑)

ずいぶんと誤解されていたんですが、名前の由来はそんなところです。

ー なぜこの山側住宅団地を選ばれたのですか?この土地との出会いを教えてください

父の仕事は転勤がとても多くてね…、広島、横浜、東京と…、何回も引っ越しをしたんです。
でも母はね、見知らぬところへ移り住んでも、心にずっと故郷の日立市があったみたいで。

いつか戻りたいと思っていたんです。

なかなかその機会は訪れなかったんだけど、父が勤め先をリタイヤしたのがきっかけでね。
再び日立市に戻ることを決めて、平和台団地のこの地に再度家を建てることにしたんです。

念願叶って50代半ばの時に、両親はここに戻ってこれた形ですね。

両親が日立市に戻ったとき、私はまだ子供も小さかったので、両親と離れて暮らすことに決めました。
でも、父が体調を崩してからは毎週のように日立市へ通うようになり、それが今の形に繋がっていますね。

カフェ開業のきっかけ・背景

ー カフェを始めようと思ったきっかけは何ですか?

先ほどお伝えしたとおり、父が他界した後にこの家は空き家になってしまいました。
ただ、景観の良いこの場所を空き家のままにしておくのは忍びなかったので、なんとか利活用を考えていたんです。

見て!この庭と景色。
このまま何もしないのはもったいないでしょう。

そんなこと考えていたらふと、母が「タヌキ茶屋」をやりたいと言っていたことを思い出して…

ー もともと飲食業の経験はあったのですか?

いいえ、全然。
業種も違うし経験は全くなかったんです。

でも、昔から料理をするのは大好きでした。
それに、親戚や知人に飲食関係者がいたので、興味はずっとあったんです。

ー 地域で開業するにあたり、不安や課題はありましたか?

やってみよう!と思ったらそれに向かって一直線です(笑)

お店について教えてください

ー 一番の人気のメニューや、おすすめメニューはなんですか?

このお店では、タイ料理をメインに提供してます。
なので、一番人気はガパオライスですね。

でも、グリーンカレーなんかもおすすめですよ。

タイ料理のほかに、全手作りのチーズケーキやムースケーキも用意しています。
ぜひ、コーヒー(紅茶)と一緒に召し上がってください。

ー どうしてタイ料理なんですか?

主人が海外で仕事することが多くて、その中でタイに行くことが多かったんです。
また、私自身もタイで支援活動をやっていて。
その時にタイ料理習ったの。


日本の人でも食べられるように、本格的なタイ料理に少しアレンジを加えて提供しています。

ー どんなお客様が多く訪れますか?

一番は、やっぱり近所の人が来てくれます。
ありがたいことに、常連さんも増えてきてくれて。

その他にも、お店に来てくれた人が書いたブログを見て来てくれた方や、
それとね、庭にある桜のライトアップを4月にしたんです。
そしたら、この団地(平和台団地)の下にある団地(小咲台団地)からよーく見えたらしくて。


後日、下の団地に住んでいる二人組のおばあちゃんが、30分ぐらいかけて坂道を上ってきてくれました(笑)

二拠点生活のメリットなど

ー 横浜市と日立市の二拠点生活はどうですか?

お店の仕込みがあるから、今はほとんど日立市に住んでいます。
でも合唱団の指導があるから、横浜市の家には月の最後の週だけ帰ってます。

帰ってこないと合唱団の生徒に怒られちゃうの(笑)

二拠点生活は大変じゃないですか?それぞれの場所でやることも違いますし。

大変だけどとても楽しめてますよ!
やることはそれぞれで違うし、しっかりと整理しなければいけないけど。

電車で移動する約1時間半がとても貴重な時間になってるというか…
日立市に行くときはカフェモード、横浜市に帰るときは合唱団の指導者モードに、気持ちの切り替えをこの電車の移動時間でやってます。電車のなかで仮面を付け替えるみたいな。

山側住宅団地での暮らしの魅力とは?

まずは、なんといっても景観が最高!
朝起きて景色眺めながらのコーヒー飲むのは至福の時間なの。
それと、庭が広いので庭仕事が楽しめるのも魅力的です。

本格的な庭のお手入れは、昔から付き合いのある庭師にお願いしているけど、色々な植物を植えたり、野菜を収穫したり、やっぱり都会じゃなかなかできないことがいっぱいありますね。

横浜の自宅にも庭はあるけどここまで広くはないから…
景色や解放感を得られるのは日立市のこの土地ならではですね。

ー 逆に、山側住宅団地の不便なところはどこですか?

交通面がとても不便。前まであったバスもなくなってしまって。
車が運転できなくなってしまったら、このお店を続けることは難しいかもと思ってしまう。

地域のコミュニティバスも最寄りの駅まで行かないから、駅までいくバス停に乗り換えなきゃいけないし。

今後の展望・地域への思い

ー 最後に、今後カフェとしてチャレンジしてみたいことはありますか?日立市へ移住を考えている方にメッセージをお願いします

家の倉庫に、様々な美術品(掛け軸・絵画など)が眠っているんです。
それらをお店に飾って、展示会みたいなのもやりたいですね。

また、地域の人とのイベントも継続してやっていきたいです。
これまでもクリスマスリース作りなどを開催してきましたが、新しいイベントも考え中です。

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